1.J.S.バッハ(伊藤康英編):G線上のアリア
2.ビゼー(萩森英明編):カルメン幻想曲 *
3.ハービー・ハンコック(宮越悠貴編):Watermelon Man *
4.稲森安太己:ふるさと狂詩曲 **
5.坂東祐大:Mutations: A.B.C. **
録音:2018年9月5-6日 笠懸野文化ホール/9月26−27日 TAGO STUDIO
バッハ無伴奏CDリリース後、出光音楽賞受賞、岩谷時子賞奨励賞、「情熱大陸」やバラエティ番組出演など目覚ましい活躍を続けている若手人気ナンバー1のサクソフォン奏者上野耕平が中心となって結成したThe Rev Saxophone Quartet(ザ・レヴ・サクソフォン・クヮルテット)によるCD第2弾。
前作『DEBUT』でクラシックサックスのオリジナル曲ばかりを演奏したライブ盤だったのに対し、今回は新曲2曲を含む全5曲に果敢に挑戦。メンバーの上野、宮越、都築、田中が藝大時代の仲間だからこそ生み出せるアンサンブルと、サックスの魅力を最大限に引き出す確固たる技術、そしてジャンルを越えて音楽を楽しめる感性を持った4人が奏でる5曲は、常識を覆すアルバムになっています。
美しさを追求した「G線上のアリア」は、クラシック演奏者として築き上げてきた実力を存分に発揮し、2曲目「カルメン幻想曲」はそのクラシックをベースに4ビート・ちんどん屋風等の突き抜けた新アレンジでREVらしく真剣に遊びます。次いでジャズテイストやファンク風のビートで斬新なアレンジを宮越が務めました。奏者だから書ける事と、メンバーだからこそ其々の得意な奏法や個性を活かしたアレンジに心躍る。最後の2曲はREVの為に書き下ろされた新曲。ドイツで活躍する作曲家稲森氏による「ふるさと狂詩曲」は、唱歌「ふるさと」のモチーフを変容し、故郷をこよなく愛する4人の出身県の民謡などが散りばめられている宝探しのような1曲。そして最後を飾るのが現在注目されている現代作曲家の坂東氏による「Mutations:A.B.C.」は確かな演奏技術に裏付けされた実験的なアプローチが、新たな音楽に挑戦するREVの姿勢を表す曲となっています。
どんな音楽にも本気で遊ぶレヴならではのこの1枚でサクソフォンの、そして音楽の楽しさを彼らと共に堪能できます。